韻文

2009年8月30日 (日)

シャンバラの光と

Pa0_0180_2 見上げて梨下

すれ違いのシャンバラ

季節越え

雨情は雨情へ

降りしきる誘惑は

海と呼べる奈落へ

懐妊の印を結び

ほどく夜坐から

曳く軌跡を消していく

ためらいをみせて

因果を棄てて

梨下に違える

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2008年4月29日 (火)

終章

レイベン人に恋したんじゃない

日本人と結婚したんじゃない

あなたロン タイを

あいした

あなたと出会い

あなたに恋した

それが私の情念

私の無残

五十三の言の葉を虚無へ

咲かす

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五十三次

白蓮の花宿すきみの肌

失速を帯びる私の手首

羊歯まとう二人の間に

流れる蘇州の音色と微量の芳香

どこへいくの あなた

風を感じはじめる

想い果て

階段を螺旋的に刻まれる

予兆 残酷な物語が

夢になる

薄氷を知る

嘘 なの

Baby-G やさしくあたためて

闇の終焉にも慣れ

恐れが常に彷徨から

咲く華やきみのビート

無残に残夢

きみのブルースは遠く

遥か聞こえない

幻想のメタファ

私は 私は

額に残る ムザン

そろそろ 起きて

夜があける

情は耐へ

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五十二次

レイラ

シャンバラの出自

唾棄

天使の接吻

苦い事変が押し開く海路

に翻弄され

傷つくことの転化が

彼岸としかなりえなかった

レイラ

ルビは要らない

梅花朝に夕に靄に薄れ

身構えも無用

だから

いとおしく尽くすこと

それだけは許して

李下に添い

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2008年4月25日 (金)

五十一次

阿修羅のように泣く

心母のようにいとおしく

流転はあくまで哀しい

現世のやわい極みが

もたらすさえずり

とたんに浮遊する

真理の亜弥

空回りして手首は

虚しさに追従する

まかせて共に落ちる奈落に

色はなく迷いなく

確かな落日への決意

予告なく意志なく果てて

月はかげる

その一点へなだれ込む

存在が喪失して

骨格が崩れゆく

故郷ハルピンへ馳せる

想いは汐の思惑に似て

狂いなく彼を突き刺す

幻惑のメタモル

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2008年4月24日 (木)

五十次

胸と胸の間だから皮膚へ

向けて感情がほとばしって

断念は爆発する

巡る梅花

今年咲かない切花

大地に咲いた霜の香が

散って時がたち

甘い現象は

寒熱の季節は

凍れる故郷は

巡る 巡る

民のあやかし

残像は骨格を離れ希求の末に

咲く哉きみ

陽がかげり月残る

怠惰な画面を失速する微熱

既存は瓦解

道は意味不明な

断列面を残しきれず

喪失の限りあるかがり火

矛盾は矛盾

カオスは共鳴

手の内で数え上げる

言の葉は無用

パルスが軋む

リンパは走る

生きることの

阿鼻 叫喚

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2008年4月23日 (水)

四十九次

轍を忘れ血糊は増殖され

負けたくない衝動を

解放させる対峙

因果の鐘は鳴らさせない

咽喉元をつたい

鎖骨へかかる鳴咽はまとわりつく

これからは罪

皮膚うねるカタルシス

美しく生き

美しく死ぬ

ことは許さない

泥のように

這いずりまわって

私だけの為に生き長らえて

傷だらけになって

それでもたりなく

落ちて朽ちて果てて

誇りなく

私だけでいいでしょう

傷だらけの裸身の

あなたにみあう残無は

私だけ

未明は近く

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2008年4月 4日 (金)

四十八次

歴史と中庸から遠く

寒熱がザワツカセルわけ

禁裏の修羅

犯してはならない狂気へ

繰り出す出自

互換性のない時へ

ずれ込まざるを得ない悦び

累積を拒否 かの落差を呑み

サテツは転落する

嬉しい熱

欲する寒

歩みは消え芳香は鋭利

脇腹をさす苦悩は心の母

丸みを帯びる乳房は私の意識を離れて

後戻りができない

領域を

あなたは恋しがる

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2008年3月30日 (日)

四十六次

簪であなたからもらった情をさす

赤茶けた血に染まる私のあなた

絆に耐えている

背中へ乳房を押しつける

濡れる感覚と

畳に吸いこまれる負の証は

共生を断たれ

在るのは余儀なく

変化

形状が変わるほどに

生死の分岐は自然をそのままに

受け入れる必然

受け入れない淘汰

東風が首筋をなぞり

したたる乳房の血縁を

罠に落としこむ

半身の狂宴はつづく

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2008年3月11日 (火)

四十一次

葉裏が透けて

月の明かりがとどく

静脈の色は薄い碧

静かにざわつく

転生は綻び始め

なにもかもが芽吹くを

余儀なく

殊更に現在への洗脳

熾烈からの反復は

時としてまごうべく

異邦人への慙愧をみせる

だから回避 気を放棄して

私のロンタイ

次はない

三日月がゆっくり失っていく

万象には

言葉をかけない

永劫の色彩は褪せる

だから

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四十次

三日月に酔う

燈色に救われいつか

贖いも忘れ

穏やかな怨は

毒を置く 川下から

風が繁く或いは

真っ逆さまに凪へと

異臭を放つとき

ただれた肩の苦悶が

一気に加速する

終焉はいつから

異性の縁を越える

どこへ残無を導く

ただ雨滴が愛しい

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三十九次

何があり何が残る

どこへ行きどこからが足跡

臍は深い

だから回避は選べない

緩く反応は降る

敷き詰められた

等身大への畏怖に

追いかけられた日々は去り

これからは目の前に横たわる

背中を追う

隆起した肉に宿る未明

喚起する雅楽

二度はない

煌びやかに降りしきる雨滴を

呑み砕く事も可能に思える

反射が痛い

ここちよさを思い出す

背中の隆起は柔らかく

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2008年2月22日 (金)

レエベン人紡ぎの糸ーシャバ江戸53次ー

序文

遥かハルピン紅く大きな月が沈みゆく地より

情こめてレエベン人へささぐ

一次

羊歯なまめかしく

夜へ堕ちていくあなたの

足元でいつまでか

繰り返す言の葉はあせることなく

色合いを食う 食む か

射しこまれ

揺れるあなたの私

いつまでかたゆとうシヤバ江戸

紅い月の地より水脈こめて

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